「…なんか元気ない?」
明野くんの顔を覗き込むように話しかける真宵さん。
「あっ…いや、大したことじゃなくて」
「(なんか明野くんが元気なさそうな理由)ってだけだから…」
明野くんの口に指を当てて黙らせる真宵さん。
「理由は重要じゃないわ」
「君が何を感じて、私が何を感じるか」
「…落ち込んでいる人がいたら、理由はどうあれ慰めたり励ましたくなるでしょ?」
明野くんの口から指を離す真宵さん。
「ましてや君と私は“言葉の要らない関係”なんだから」
今度は自分の口に指を持っていく真宵さん。
明野くんのモノローグ
「“言葉の要らない関係”」
「僕らは気持ちを伝えるのに言葉を使う必要がない。“ある行動”をすることで相手の気持ちを直接感じることができるのだ」
真宵さんを制止する明野くん。
「いいよ!わざわざ真宵さんまで落ち込む必要ないよ!」
「…ほら、言うじゃない?」
「気持ちを分け合えば悲しみは半分に、喜びは2倍にって」
強行する真宵さん。
次の場面、テンションの低い2人。
「…これ、悲しみ半分になってる…?」
「ダメだわこれ、なんか楽しいことして喜び2倍摂取しましょ」